■ はじめに
近年、「新卒派遣」という言葉が珍しくなくなりました。
かつての日本では、新卒といえば正社員が前提であり、
企業は若者を“育てる存在”として扱っていました。
しかし今は違います。
新卒が派遣・契約・アルバイトとして社会に放り出される時代になりました。
これは働き方の多様化でも、若者の怠慢でもありません。
構造そのものが静かに壊れはじめているサインです。
■ 新卒の入口が不安定化しているという現実
ここ数年、OECDやILOなど世界的な機関が
「若者の最初の仕事(Entry Job)の質の低下」を
重大な社会リスクとして警告しています。
日本でも同じ現象が起きています。
-
企業の教育投資は20年前の約半分
-
“即戦力”を求めすぎて未経験者が入口から弾かれる
-
正社員採用が縮小し、非正規の入口が増加
-
若者の生涯賃金が構造的に押し下げられている
-
企業は採用の“失敗”を恐れ、育成から撤退
これらはすべて、
社会が若者の未来を保証できる構造ではなくなった
という現実を示しています。
もはや「努力すれば何とかなる」という時代ではありません。
■ 誰も守ってくれない時代の到来
企業が若者を育てる余裕を失い、
労働市場の“入口そのもの”が崩れはじめています。
この状況は、
政治・経済・教育の視点から見ても
相当に危機的です。
そして、これから社会に出る人や、
中高年から再スタートを切る人にとっても、
深刻な影響を与えることは避けられません。
「正社員になれなかった=人生終了」ではありません。
しかし、正社員が“入口の保証”として機能しなくなった以上、
個人が自分で武器を持つ必要が出てきました。
■ だからこそ必要なのは「自分で稼ぐ力」
この社会で生き残るためには、
誰かに雇ってもらう前提ではなく、
自分で収入を生み出す力が必要です。
それは何も、起業して大成功するという意味ではありません。
-
AIを活用した副業
-
小さなデジタルビジネス
-
個人発信
-
スキルのマネタイズ
-
派遣/契約を土台にしながら別ルートで収入源を増やす
-
コミュニティの中で価値交換をする
-
在宅ワークの仕組みを持つ
これらはすべて、
“時代の外側に自分の土台を持つ”という意味での
立派な自衛手段です。
企業に依存しない形で収入源を分散させることは、
これからの最低限の安全保障です。
■ まとめ
新卒の非正規化が進む社会は、
決して若者が怠けているのではなく、
社会のほうが若者に不適合化しているという証拠です。
この構造はすぐには元に戻りません。
だからこそ私たちは、
誰かに守られる前提ではなく、
自分で稼ぐ力を身につけることを
人生の標準装備にしていく必要があります。
時代に飲み込まれないために。
時代の“外側”に、自分だけの収入の柱を持つために。
これからの人生は、
「正社員であるかどうか」ではなく、
**“自分で生きる力を持っているかどうか”**で決まります。




