人生は、思わぬ方向に進む。
私はもともと、
できるだけ人と関わらず、
家の中で静かに文章を書き続けていたかった。
いわゆるネットビジネスも、
独りで完結できるその形が、自分には合っていると思っていた。
そんな中、
あるご縁から、
AIコンテンツ制作に関する話が持ち上がった。
こちらから売り込んだわけでも、
広げようとしたわけでもない。
ただ、自分の考えや表現を、
淡々と発信し続けていただけだった。
正直、迷いはあった。
それまでの世界観から、
少し外れるような感覚があったからだ。
けれど、
「あなたの表現そのものを形にしてほしい」
という意図に触れたとき、
これは教えることでも、導くことでもなく、
自分が作ったものを、そのまま差し出す行為なのだと腑に落ちた。
この出来事をきっかけに、
私は方向転換をした。
気づけば、
独りひっそりと続けてきたネットビジネスの世界から、
静かに身を引くことになっていた。
やめると宣言したわけでも、
何かに失敗したわけでもない。
ただ、
自分が立つ場所が、
少しずつ別の世界へ移っていった。
誰かを増やすためでもなく、
誰かを導くためでもない。
数字や拡大を追うのではなく、
自分の表現を必要とされる形で残す。
そのほうが、
今の自分には自然だった。
人生は、計画通りには進まない。
だが、流れが変わるとき、
人は無理に抗わなくてもいい。
私は今、
以前とは違う場所に立ちながら、
同じように静かに、
自分の手で作ることを続けている。




